転勤が決まったとき、多くの家庭で真っ先に話題になるのが「単身赴任にするか、家族みんなで引っ越すか」という選択です。
我が家はこれまで5回の引越しを経験しましたが、家族帯同しております。転勤の度に家族で話し合って「何が大変で、何が良かったのか」をお伝えできます。
この記事では、以下のような疑問にお答えします。
- 単身赴任と家族帯同、それぞれのメリット・デメリットとは?
- 子どもがいる家庭ではどう判断すべき?
- 後悔しない選び方の基準は?
単身赴任と家族帯同の違い
まずは用語の整理です。
■ 単身赴任とは
本人(夫または妻)のみが赴任先に移動し、家族は現在の居住地に残るスタイルです。
■ 家族帯同とは
家族全員で赴任先に引っ越し、現地で生活を共にするスタイルです。
単身赴任のメリット・デメリット
■ メリット
- 子どもの教育環境を変えなくてよい:中学受験や高校受験を控える場合に有利
- 配偶者の仕事や地域活動を継続できる:特に共働き家庭では大きなメリット
- 家族の生活拠点を固定できる:住宅ローンや長期的な生活設計に有利
■ デメリット
- 夫婦間・親子間の距離が生まれやすい:精神的な負担やすれ違い
- 生活費が2重になる:家賃・光熱費・交通費など
- 育児・家事の負担が配偶者に偏る:ワンオペ状態になりやすい
家族帯同のメリット・デメリット
■ メリット
- 家族が一緒にいられる安心感:夫婦の絆・子どもとの関係も密に
- 子どもが親と過ごせる時間を確保:幼少期は特に重要
- 新しい環境に家族全員で適応できる:生活習慣や価値観が一致しやすい
■ デメリット
- 子どもの転校・転園の不安:特に学齢期は大きなストレス要因
- 引越しにかかる手間とコスト:荷造り・物件探し・手続き等
- 転勤先によっては生活の質が変わる:教育・医療・交通の不便さ
子どもの年齢やライフステージ別の判断基準
子どもの年齢 | おすすめ傾向 | 理由 |
---|---|---|
0〜6歳(未就学児) | 家族帯同 | 親との時間が重要。転園の負担は少なめ。 |
小学校低学年 | 状況に応じて判断 | 柔軟な適応力はあるが、友達と別れるのは負担。 |
小学校高学年〜中学生 | 単身赴任 | 学業や友人関係が安定し、転校は大きなリスク。 |
高校生 | 単身赴任 | 受験期は特に環境の変化がマイナス。 |
わが家の体験談:実際どうだった?
私たち家族はこれまで5回の転勤を経験しています。
子どもが未就学だった頃は、転園もスムーズでした。しかし、小学生になってからの転勤では、学校・友人関係・習い事の断絶が子どもにとって大きなストレスに。
単身赴任を選ぶと、生活の負担は増えますが、子どもたちの気持ちは安定し、勉強にも集中できるようになるので悩んだ結果、家族帯同を選びました。
どちらも経験して感じたのは、「何が正解か」ではなく、「今の家族にとって何が最善か」を考えることの大切さです。
図解で比較!迷っている方へのヒント

以下の図解は、単身赴任と家族帯同を一目で比較したものです。
比較項目 | 単身赴任 | 家族帯同 |
---|---|---|
生活コスト | 二重生活で出費増(家賃・光熱費・外食費など) | 初期費用は高いが、長期的には住居・光熱費を一本化できコスト抑制傾向 |
家族との時間 | 物理的に離れることで減少。孤独感や心理的ストレスが生じやすい | 一緒に暮らせる安心感。家族の絆が深まり、精神的安定が得られる |
仕事への集中 | 家庭の干渉が少なく、集中しやすい環境 | 家事・育児による時間調整が必要な場合も |
子どもへの影響 | 親子の交流時間が減り、寂しさや不安感が出やすい | 転校や新環境への適応が必要。ただし親の支えが身近にあることで安心感も |
配偶者の仕事 | 転居を伴わないため、キャリア継続しやすい | 配偶者が転職や退職を検討する必要があるケースあり |
地域とのつながり | 新天地で一人の生活。新しい人間関係の構築が求められる | 家族単位で新しい地域社会に参加。コミュニティへの溶け込みやすさに差が出ることも |
選択理由の例 | 持ち家がある/子どもの受験期/配偶者が働いている/子どもの転校を避けたい | 幼い子どもがいる/家族一緒にいたい/単身赴任によるストレス回避を重視 |
あなたはどっち派?判断のための5つの質問
以下の質問に「はい・いいえ」で答えてみてください:
✅ 家族帯同を検討する際のチェックリスト
以下の項目に ✓(チェック) が多い方は、単身赴任より「家族帯同」が向いているかもしれません。
- ☑️ 子どもにとって 転校は大きな負担だと感じる
- ☑️ 配偶者が現在の地域で 仕事や生活に強い基盤を持っている
- ☑️ 単身赴任先の生活環境が厳しい(例:僻地・医療が不十分 など)
- ☑️ 家族と過ごす時間を最優先したい
- ☑️ 家計に余裕があり、別居によるコストをまかなえる
「はい」が多いほど、家族帯同のほうが合っている傾向です。
まとめ:一番大切なのは「家族の納得感」
単身赴任と家族帯同、どちらが正解かは家庭によって異なります。
大切なのは、「家族でしっかり話し合い、お互いの気持ちを尊重すること」。

転勤族として暮らす中で、選択に迷う瞬間は何度もあります。この記事が少しでも、あなたの判断の助けになれば幸いです。
▼関連記事もぜひご覧ください:
コメント