転校手続きが終わっても、親子にはもうひとつ山が残っています。「転校初日」です。何を持たせる?服装は?挨拶は何て言う?——この記事は、初日を安心して迎えるためのチェックリストです。前日の夜に親子で読み返せる形にまとめました。
前日までに確認しておくこと

転入の事前訪問や電話で、①登校時間と初日の集合場所(職員玄関か昇降口か)②初日に必要な持ち物 ③給食が始まる日(初日はお弁当か)④集団登校の有無と集合場所 の4点は必ず確認を。あわせて、通学路の下見も前日までに済ませておきましょう。実際に歩く時間帯に親子で1回歩くと、信号や危ない交差点がわかります。所要時間を計っておけば、初日の朝に慌てません。書類関係の全体像は転校の手続き完全ガイドで確認できます。
初日に出す書類は3つ。もらう場所さえ覚えれば迷いません

公立の小中学校なら、転入初日に出す書類は基本この3つです。前の学校でもらう2枚と、役所でもらう1枚。この分担さえ頭に入れておけば、書類集めはシンプルです。
| 書類 | もらう場所 | 出す場所 | メモ |
|---|---|---|---|
| 在学証明書 | 前の学校 | 新しい学校 | 転校を伝えると最終登校日までに用意される |
| 教科書給与証明書 | 前の学校 | 新しい学校 | 新しい教科書を無料でもらうために必要 |
| 転入学通知書 | 新住所の市区町村役所 | 新しい学校 | 転入届を出すと発行される。通う学校名が書いてある |
出典: 世田谷区「学年途中における区立小学校・中学校への転校手続きについて」/大阪市「小学校・中学校・義務教育学校の転校」(いずれも閲覧日2026-07-18)
書類の名前や手順は、自治体によって少し違います。「教科用図書給与証明書」と書かれていても、中身は同じものです。私立や国立へ移る場合は流れが別なので、転入先の学校に直接確認してください。
3枚はクリアファイルに1つにまとめ、初日は親が持ちます。子どものランドセルに入れると、出しそびれが起きやすいからです。
転校初日の持ち物チェックリスト

【書類】□在学証明書 □教科書給与証明書 □転入学通知書 □印鑑 □健康調査票など学校指定の提出物
【学用品】□筆記用具 □ノート数冊 □上履き(指定が届くまでは白ベースの市販品でOKか要確認)□体操着(当面は前の学校の物で可の場合が多い)□ハンカチ・ティッシュ
【あると安心】□水筒 □雨具 □連絡先メモ(親の携帯・新住所を書いた紙を筆箱に)□サブバッグ(初日は配布物が大量です)
特にサブバッグは忘れがちです。初日は教科書一式、プリント類、健康調査票などの記入書類をまとめて渡されます。ランドセルに入りきらず、手に抱えて帰る子は珍しくありません。折りたためる布バッグを1枚しのばせておきましょう。
逆に、初日に持たせないほうがいいものもあります。前の学校で流行っていたおもちゃや、高価な文房具です。持ち物の決まりは学校ごとに違うので、確認できるまでは「地味め」が安全です。
服装の悩みはこう解決する
制服のある学校で採寸が間に合わない場合、「届くまでは前の学校の制服か、それに準じた服でOK」とする学校がほとんどです。遠慮せず電話で確認を。私服の小学校なら、初日はキャラ物や奇抜な色を避けた「無難で動きやすい服」が子どもの心理的負担を減らします。目立たない服は、子どもが「見られている感」から早く抜け出す助けになります。周りの服装がわかってきたら、少しずつ本人の好みに戻していけば大丈夫です。
自己紹介は前夜に1回だけ練習する
初日の最大の緊張ポイントは自己紹介です。長く話す必要はありません。低学年なら「〇〇から来ました。〇〇〇〇です。よろしくお願いします」で十分。高学年なら好きなことを一つ足すと、あとで話しかけてもらうきっかけになります(「サッカーが好きです」「ポケモンが好きです」など)。前夜に1回声に出して練習するだけで、当日の安心感がまったく違います。
学年別・初日のつまずきポイント
低学年は「場所がわからない」でつまずく
1〜2年生の不安は、勉強より生活です。トイレの場所、ロッカーの使い方、給食の並び方。だから初日の目標は「困ったら先生に聞く」ができることだけで十分です。隣の席の子の名前を1人覚えて帰れたら、花マルです。
高学年は「みんなと違う」が気になる年頃
4年生くらいから、周りとの違いに敏感になります。筆箱や文房具は、新品より使い慣れたもののほうが本人は落ち着きます。学校ごとにルールが違う持ち物(キーホルダー、シャープペンなど)は、事前に電話で確認しておくと安心です。
中学生は「制服・部活・教科書」を先に片づける
中学の転校は、確認することが一気に増えます。制服と体操着の採寸、部活の見学時期、教科書の出版社の違い。この3つは事前訪問のときにまとめて聞いてしまいましょう。教科書が違う場合の追いつき方は転校で勉強についていけないときの対策で解説しています。
当日の流れを前夜に話しておくと緊張が下がる
初日のよくある流れはこうです。少し早めに親子で登校し、職員玄関で名乗ります。校長室か職員室で担任と顔合わせをして、書類を提出。その後、子どもは担任と教室へ向かい、親はそこで見送りです。
教室では朝の会で自己紹介があり、あとは通常の授業に混ざります。学校によっては、初日は午前だけで帰す配慮をしてくれることもあります。下校時間とお迎えの要否は、朝の挨拶のときに聞いておきましょう。
この流れを、前夜に子どもへ話してあげてください。「明日はこう進むよ」と見通しが立つだけで、緊張は目に見えて下がります。不安のもとは、先が見えないことだからです。
親の動き方と、帰宅後のフォロー
初日は親も同行し、職員室で担任に挨拶するのが一般的です(手土産は不要)。伝えるべきは、子どもの性格・アレルギーや健康面・心配していること・前の学校での様子の4点。帰宅後は「どうだった?」と評価を求める質問より、「一番びっくりしたことは?」「給食何だった?」と答えやすい質問を。そして数週間は、頑張りの反動が出ないか見守ってください(転校ストレスのサイン)。
2回目以降の転校は「初日セット」を作っておくと楽

転勤族は、この初日をまた経験する可能性があります。だから、おすすめは「転校初日セット」を作っておくことです。中身は4つ。書類用のクリアファイル、折りたたみサブバッグ、無地の文房具の予備、自己紹介のメモです。
この袋が1つあると、次の内示が出たとき、初日準備の大半が終わった状態から始められます。引っ越しの荷造りでは「すぐ使う箱」に入れて、新居の1日目に取り出せるようにしてください。
子どもにとっても、「前もこれで乗り切った」という道具はお守りがわりになります。転校のたびに、初日は少しずつ上手になっていきます。
よくある質問
Q. 給食が始まるまでのお昼はどうすればいいですか?
転入直後は、給食の食材発注が間に合わないことがあります。数日はお弁当持参をお願いされる場合があるので、開始日は事前確認の電話で必ず聞いてください。アレルギーがある場合は、献立表の共有と対応方法もこのタイミングで相談しておくと安心です。
Q. 初日は月曜と週の途中、どちらがいいですか?
選べるなら、子どものタイプで決めてください。生活リズムを一気に作りたい子は月曜から。緊張が強い子は、木曜や金曜から始めて「顔見せだけして週末に休む」形が楽です。登校開始日は学校と相談して決められることが多いので、事前訪問のときに希望を伝えてみましょう。
Q. 親の付き添いは何年生まで必要ですか?
決まりはありませんが、初日の朝だけは学年を問わず親子で行くのが基本です。書類の提出と、担任への引き継ぎがあるからです。中学生でも、初日は保護者の同行をお願いされることが多くあります。2日目からは、集団登校や近所の子との登校に切り替えていけば大丈夫です。
Q. 初日に友達ができなかったようです。心配いりませんか?
初日はできなくて普通です。新しいクラスになじむには、数週間から数か月かかります。「今日、話しかけてくれた子はいた?」くらいの軽い質問で見守ってください。1か月たっても休み時間にひとりの様子が続くなら、担任に学校での様子を聞いてみましょう。友達づくりの後押しは転校で友達と離れたくないと泣く子へのケアでも紹介しています。
まとめ
初日の成否は、当日の運ではなく前日までの準備で決まります。書類3点、持ち物リスト、自己紹介の練習。この3つがそろえば、準備は合格点です。あとは前日の夜ふかしにだけ気をつけて、「行くだけ」の状態で送り出してあげましょう。学用品の買い直し費用が気になる方は転校でかかるお金の記事もどうぞ。


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